シノビの恩返し

『ミズガルズ実働隊』のシノビ:サヴァ・カーンのミズガルズ図書館に入隊する経緯について

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──その日、俺は親父と兄貴たちに連れられて迷宮に足を踏み入れていた。 大盗賊エドゥの宝がどうたらって親父は言っていたがまぁ当然嘘だった。 ただ……普段なら失敗してもしばらく仕事がやりにくくなるだけでどうってことなかったし、樹海の中もさほど恐ろしくはなかった。 人間の腸を漁ってたモグラとかネズミより、オレたちならず者にとってはエトリアの憲兵どもに見つかるほうが怖いって兄貴たちと笑いあったんだ。 ……そこまでは良かったんだ。 地図の場所にたどり着いて、周りを親父や兄貴たちが調べる中で、穴を掘ろうって二つ上の兄貴がオレにスコップを取りに行くように言ってきて、オレは袋の中にまとめてたスコップを取って不意に空を見上げたんだ。 ──オレの目の前にいたのは巨大な石像だった。 ソイツにぶん殴られて頭が割れて、気がついた時には親父と兄貴たちは死んでいた。 騎士団の身ぐるみを剥いだこともある親父も、腕っぷしの強い兄貴たちも顔どころか骨すらわからねぇ。 人肉と土の混ざったやけに赤黒い地面が見えて初めて「ああ、親父たちはアレか」って理解できたんだ。 俺は運がいいのか悪いのか無事だったんだけど全身は痛えし血は止まらねぇしでつまる所……死を待つ身だった。 そんな俺の前に光のように飛び出して石像に炎を浴びせたのは一人の錬金術師だった。 ……そして、俺は彼を追って北国のある施設を訪れていた。

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更新履歴

・2024/12/03:第2版、CSSの更新 ・2024/09/07:第1版