14.海中行脚-1
2023/10/20
前回のあらすじ
元老院でオランピア捕縛ミッションを受けたアモロ観光局。それは置いておいて幽霊船と戦ってきた。

八十「この先にオランピアが逃げ込んだらしいですね」

アモロ「ペットの古代魚もいるし絶対ここだぜ!」

ヨグ「ペット…?」

テオドラ「衛兵か。オランピアについて何か聞けるかも」

八十「これは、古代魚とも一戦交えるかもしれません」

トコ「話して頂き感謝しますわ、ラーンさん」

アモロ「でけー!まさにヒトデの親玉だな!」

ヨグ「古代魚の縄張りの先には隠された道が、危険な香りがしますねぇ」

八十「裏を返せばここに潜伏している可能性が高いですね」

トコ「行きましょう!」

トコ「お縄を頂戴いたしますわ、オランピア様!」

アモロ「ザイフリート様に会うためなら命なんて惜しくないぜ!こんな所で止まってられないぜ!」

ヨグ「何か来ます…!」

アモロ「なんか強そうなヤツが出てきたぜ!」

八十「戦い甲斐のある魔物を期待していますよ」

トコ「一体何が…!」

テオドラ「……ってなんだコイツか」

ヨグ「うーん…手早く片付けましょう」

アモロ「ワニの丸焼きいっちょ上がりぃ!!」

八十「魚は呼ばないんでしょうか、残念です」

アモロ「きっと在庫切れだと思うぜ!」

八十「やっと戦えるんですね、待ってましたよ」

テオドラ「いやまだ戦うのはちょっと…!」

トコ「頭の中に声が…!一体どこから!?」

アモロ「うわ~~!!誰誰誰~~!?」

ヨグ「どこに…!?」

アモロ「こんにゃろ~出てこい!深王って誰だよ!ザイフリート様がいい~!!」

テオドラ「これが海珠ね。目録の通り、紺碧の海色の宝珠で内側に渦潮が見える…」

トコ「そうです!レムリア島でもこのような見た目でした!」

テオドラ「海王ケトス…か」

ヨグ「あ!オランピアさんが逃げてますよ!」

トコ「待って下さい──!…逃げられてしまいましたわ、これではミッションが…」

テオドラ「でも大きな収穫もあった。海珠と海王ケトス、これだけ新情報があれば元老院も納得するでしょ」
今回のステータス
道中でひたすらFOEをプチプチしてレベルが高い+炎弱点だったので苦戦せず突破。
ワニくんはガードポレインとなって生きるのだ…

アモロ「今クジュラんとこに帰るところなんだから邪魔するなよー!」

ヨグ「シッシッ!何も持ってませんよ!」

八十「邪魔ですね。退かします?」

テオドラ「いや、無駄に戦って全滅するのは避けたいから一旦街に帰るわよ」

トコ「報告は後になりそうですね」
街

テオドラ「意外と人情派…なのか?」

トコ「ネイピア様は本当は心優しい方なんですよ。
信用の大切さを理解していますし、弱った魔物の子供を助けたり、たまに依頼を取り下げ忘れていたり…」
ネイピア店主「そこまで我の事を知っているとは…次からお主だけ特別料金で買って貰おうかの?」

トコ「ご安心ください。私たちも衛兵隊の皆さまと共に事件解決を目指しています」

アモロ「すぐに解決して深都だってチョチョイのチョイ!で発見してやるからな!」
宿の息子「本当ですか!?よかった、でも無理しないでくださいね!」

テオドラ「酒場だし情報が速…ん?」

ヨグ「なんだか、新しい噂というか伝説の誕生に立ち会ってしまいましたねぇ」

テオドラ「貴重な状況…なのか?」

ヨグ「依頼人を生ける伝説呼ばわりですかぁ…」

トコ「ホレスおばあさんは百年前の大災害を経験した数少ない生き証人なんですよ」

アモロ「えー!!アモロ染めってもう一人しかできないのかよ!」

トコ「私のスカートもアモロ染めなんです!ひいお婆様の仕事着を仕立て直して貰ったんですよ」

テオドラ「職人が一人しか現存していないのか。という事はその服、博物館レベルの貴重品じゃん…」

ヨグ「それなら先ほど手に入れましたね」

テオドラ「これで依頼達成ね。ていうかホレスばあさん今まで樹海に取りに行ってたのか…」

八十「そういえばアモロさんはどこへ行ったのでしょうか」

ヨグ「確かにこういう時はいつもはしゃぐはずですが…」

アモロ「ただいま!ホレスばあちゃんに弟子入りしてきたぜ!!今日からオレもアモロ染め職人見習いだ!」

テオドラ「行動力」

トコ「観光客向けにアモロ染め体験会を…良い案かもしれません」

八十「ヨグさんのような?」

ヨグ「事実ですけど…」

トコ「夜な夜な集まる…きっと逢引きですわ!」
酒場のママ「スコットはヒトデの逢引きが見たかッタのデスカ!!?学者が考える事はワカラン…」

テオドラ「いやいや、納得しないで」

ヨグ「おや、そのスコットさんはもう一つ依頼を出しているみたいですね」

アモロ「オレも難しいことはわからん!呪術とかルーンとか全然さっぱり!」

八十「戦える依頼なら何でもいいです」

テオドラ「変異種なら準備は重要ね。何してくるか分からないし」

トコ「失せ物探しならテオドラ様の独壇場ですわ!ですよね、テオドラ様?」

テオドラ「何でも見つけられるわけじゃないし…そんなに期待しないでよ」

ヨグ「…それで、依頼人のラファロさんはどこに?」

トコ「あらら…」

テオドラ「えっと、無くしたナイフの特徴って教えてもらってる?」

アモロ「真実は脚で稼ぐ!オレたちアモロ観光局!!」

テオドラ「はいはい」

ヨグ「前回の探索時にはまだ手元にあった、ということですね」

アモロ「それってどんなナイフだった?」

八十「ううむ、話のどこを抜き出せばよいのでしょうか、」

テオドラ「今回だとさっき聞いたナイフの柄と刃の色について考えればいい。
この衛兵が知っている情報だと『柄は獅子の細工、刃は銀色』ってこと」

八十「酒場の主人から聞いた情報と矛盾しますね。という事はこの衛兵は白ですか?」

テオドラ「その通り」

アモロ「真実は脚で稼ぐ!オレたちアモロ観光局!!」
衛兵「うおっ!?」

トコ「ご安心ください、ベクターさん。只今アモロ様は名探偵オースティンシリーズにお熱なので」

ヨグ「おや、この反応は…」

テオドラ「何か大きな情報を知ってるみたいね。ラファロのナイフについて何か知ってる?」

トコ「彼が知っているのは『柄は不明、刃は蒼色』ですね」

テオドラ「他にも重要な発言をしていたわ。ラファロは祈りの時以外にナイフを出さないってこと。
えっと、ラファロには樹海に無かったって伝えておいてくれるかしら?」

アモロ「真実は脚で稼ぐ!オレたちアモロ観光局!!」

ヨグ「たらい回しですねぇ」

アモロ「そうそう!オレたちラファロに頼まれて無くしたナイフを探してるんだよ!」

テオドラ「金髪長髪のこの男は『柄は不明、刃は蒼色』って答えか」

アモロ「真実は脚で稼ぐ!オレたちアモロ観光局!!」

八十「…」

ヨグ「ナイフについて共通する証言を整理すると
・酒場の店主『柄は獅子の細工、刃は蒼色』
・金髪長髪の男『柄は不明、刃は蒼色』
・宿屋の息子『柄は不明、刃は蒼色』
・衛兵『柄は獅子の細工、刃は銀色』…と言ってましたね。他にもナイフを抜くのはお祈りの時のみとも」

テオドラ「時系列を整理すると樹海で探索→酒場で飲酒→宿屋に宿泊→二日酔い、ナイフの紛失に気付く。
衛兵隊の証言では樹海探索時には所持していたから、無くしたのは酒場~宿屋の間になるわ」

ヨグ「という事は犯人は酒場の店主、金髪長髪の男、宿屋の少年の誰かですね…」

八十「なるほど、全員ぶちのめせば万事解決ですね」

テオドラ「ぶちのめすのはダメ!ヒントはナイフの特徴、基本的にナイフっていうのは銀色よね?
この中にラファロの同意なくナイフの色を見た人間がいるでしょ…そいつが犯人よ。」

トコ「…ラファロさんのナイフの刃は蒼色、まさか」

アモロ「でもよーそいつが偶然見ちまったってのは無いのか?」

テオドラ「行きずりの相手に見せるようなモノじゃないってのはこの子の証言で実証済み。
…嘘か本当か、本人に聞けば分かること。逃げられる前に酒場に行くわよ」

テオドラ「…という事。ちょっとカバンの中を見せて」
金髪長髪の男「物証も無いくせに疑ってんじゃねえよ!このガキ!」

テオドラ「・・・」

八十「……」(身長2メートル超え)

アモロ「ディーフェンス!ディーフェンス!」(反復横跳び)

アモロ「吐いたぜ!」

トコ「貴方はどうしてこんな事をしたのですか?」

ヨグ「うわっ!ナイフを投げて逃げていくなんて危ない方ですねぇ」

テオドラ「・・・はあ、疲れた」

トコ「流石テオドラ様です!私たちだけではきっと迷宮入りしてしまうような事件を華麗に解決!快刀乱麻を断つとは正にこのことですわ!是非ともテオドラ様にはアーモロード警備隊に勤めて頂きその聡明な頭脳を遺憾なく発揮して頂きたく思いますわ!もちろん推薦状も」

アモロ「酒場の姉ちゃん見てた?オレたちの難攻不落のディフェンスを!」

ヨグ「突破されていましたけどねぇ」

トコ「テオドラ様の名推理で事件がまた解決しましたね!…あら?」

テオドラ「・・・」(酒場のカウンターにもたれ掛かってぐったりしている)

八十「私も覚えるべきでしょうか。言葉責め」

アモロ「おりょ?テオドラはどうしたんだ?」

ヨグ「濁った目で『海に行きたい』と言っていました、アモロさんも準備して来て下さいね」

トコ「きゃっ!大迫力ですね!」

アモロ「でけー!旨そうー!!」

アモロ「テオドラ船長!ザリガニの腕茹でたいです!」

テオドラ「水が勿体ないから帰ってからにして…そこまで大きいと大味な気もするけど」

アモロ「食べてみるまで分からないぜ!」

ヨグ「うわっ、テオドラさん大丈夫ですか」

テオドラ「…ちょっとヒヤッとしたけど大丈夫、船も無事よ」

トコ「沈没船の残骸でしょうか…どうか安らかに…」

八十「この大砲、先日酒場で聞いた話と特徴が一致しますね」

テオドラ「これがあれば海賊とも戦えるわ、火薬を仕入れて…その前にフジツボを洗浄して」

アモロ「この大砲で海賊たちとどうやって戦うんだ?殴るのか…?」

テオドラ「砲撃して船ごと沈没させる」

アモロ「ヒューッ!!」

トコ「バタビアやアユタヤ近くに居た赤い船のようなものですか?」

テオドラ「その通り。最近は更に略奪活動が激しくなってるらしいけど」

テオドラ「私掠(しりゃく)許可か。また講習に行かないと…」

アモロ「おっちゃん!私掠って何だ?」
港の主「一言で言うなら法的に認められた海賊行為だ。
他国の船を攻撃・拿捕、航路を邪魔する海賊などの船を沈めて積み荷を略奪しても罪に問われない…。
だが積み荷の一部を国に納めたり、有事の際は兵士として従軍する必要があったりするんだ」

ヨグ「それなら腕利きだけに発布された理由も理解できますねぇ」

八十「自由に…戦いたい放題…」

テオドラ「え・・・」

アモロ「希少個体みたいだな、オレたちの方が!」

トコ「あれから何日も経ってしまいました。…クジュラ様ミイラになってないでしょうか?」

アモロ「いや、海の中だしふやけて大きくなってるんじゃないのか?」

ヨグ「何はどうあれ怒られそうですねぇ…」

アモロ「逃げられました、五日くらい前に!」

トコ「申し訳ございませんクジュラ様!オランピアさm、オランピアさんの呼んだ魔物と交戦後、海王ケトスと名乗る何者かに妨害を受け海珠と呼ばれる品を入手するもオランピアさんを逃がしてしまいました!報告が遅れて申し訳ありません!」

テオドラ「二人とも正直」
クジュラ「…お前たちも海路復活に住民の依頼解決に忙しかったのだろう。
俺たちもお前たちがここに来るまであの女の捜索を続けていたぞ?」

トコ
「申し訳ございません…」

トコ
「はい……せっかくフローディア様が期待して下さったのに…私ってダメな子です…」

ヨグ「すごく落ち込んでますねトコさん…こういう姿って今まで見たことないですよ」
クジュラ「…お前の事は俺よりあの婆さんの方が詳しいからな、正直に報告すれば分かってくれるだろう」

トコ「分かりました…ありがとうございます」
街

アモロ「ばーちゃん!オランピア逃げたぜ!『もう会う事も無いだろう…』(キリッ)って!」

テオドラ「こっちはこっちで反省の色が一切ないな…」

八十「一長一短ですね」

トコ「私の力不足によるものです、申し訳ありません。どうぞ罰を…」
フローディア「罰?何を言ってるんだい。報告の遅れは見逃せないがミッションに関しては
出来る所までやって失敗だったんだろう? だったら仕方がない。
悪事に手を染めたわけでも手を抜いたわけでもないならビシッと胸張って立つんだね、
それが王家に仕える人間の姿勢ってもんさ」

トコ「!…はい!」

アモロ「マジか!よっしゃあ!!」

ヨグ「これでアモロさんも報われますねぇ」

トコ「重量があるのでお気を付けてくださいね…?」
フローディア「フン、そんなに老いぼれちゃいないよ」

テオドラ「じゃあ…どうぞ」

ヨグ「丸く収まって良かったですねぇ」

トコ「ええ、良かった…ですがきっとここからが本番です!」

アモロ「あたぼうよ!これで深都とザイフリート様に謁見できるぜ!!」

トコ「全力全開でやり遂げて見せますわ!」

ヨグ「えいえいおー!…ですねぇ」

テオドラ「ふーん…トコが見たレムリア島の海珠も同じ効果だったの?」

トコ「貰った方からは詳細を教えてもらえませんでしたけど…多分同じ仕組みだと思います!」

八十「それってこの場所ですか…はい地図です」
クジュラ「ああ、丁度その辺りにあったぞ。…もしかしたら、そこが先へと進むための手がかりとなるかもな」

テオドラ「空気の渦に海珠の渦…関連がありそう、目指す場所は決まったわね」

トコ「私もこのミッションが終わったらお見舞いに行きますね!」

ヨグ「そんなに働いたら倒れてしまいますよ?」

アモロ「アラホラサッサー!!お、テオドラもちょっとうれしそうだな♪」

テオドラ「まあ、宝探しはいつだって心躍るし…」

トコ「はい!深都を見つけて胸を張って凱旋しますわ!」

アモロ「アモロ観光局、深都を見つけるぞー!おっしゃー!」
アモロ観光局のみんな「おーっ!!」
長くなったので次回に続く