ミズガルズ実働隊

ミズガルズ実働隊とは、ミズガルズ図書館が保有する非公開の実働部門の一つ。
通常の調査隊では対応不能な状況でのみ出動許可が出される。
ミズガルズ図書館の「干渉・管理出来ないのなら破壊あるのみ」という現状での最終結論を具現化する存在。

その存在は公には知らされていないが、Executor〔死刑執行人〕という名前に恥じぬ仕事ぶりに図書館内部・外部の一部からは「ミズガルズのハイエナ」「ゴミ処理部隊」と蔑まれる。

主な任務は『通常の調査隊では調査不可能な危険地帯へ潜入・調査・回収』、 『ミズガルズ図書館では禁止・重罪扱いである情報の改ざん・削除』、 『人類の手に余る危険物の秘密裏な回収・処理』及びそれらの『任務を邪魔する存在の排除』など…つまるところ汚れ仕事。

基本的に任務が最優先なので、邪魔する相手は一般人だろうと容赦せず、目的の代物を手に入れるならあらゆる選択を取り、樹海文明に不利な証拠や情報は抹消し、貴重な遺跡でも任務に差し支えが出るのなら破壊してでも任務を遂行する。

ミズガルズ実働隊の出動にはミズガルズ図書館上層部（十数名の代表会議）の承認を要する。
ミズガルズ図書館の理念は『世界中の知識の収集・保全』だが干渉・管理不能な危機…「各勢力との関係悪化を受け入れ、理念（知の保全）を捨ててでも介入すべき非常事態」があると判断された場合、苦渋の決断として実働隊が派遣される。

それ以外にもミズガルズ図書館のスポンサーである王侯貴族からの依頼で動くこともあるが、これらに関してはミズガルズ実働隊の権限の範疇を超えていると上層内でも意見が分かれている。

『実働部門』自体は複数の専門部隊で構成されており任務の内容によって派遣される部隊は変わる。
採用方針自体は調査隊と同じくミズガルズ孤児院からの採用や外部からのスカウトがメイン。
しかし採用自体は秘密裏に行われ、更に採用されるためにも諜報・対人戦闘に長けた者、妨害排除に適性といった能力は勿論のこと、図書館への忠誠心など要求される能力は多岐にわたる。

通常の調査隊とは異なり実働部隊では聖騎士・医師が少なく、暗殺者・呪術師・傭兵などダーティな職業が多い。 （例を挙げると暗殺技能を習得するナイトシーカー、人の精神を操作できるカースメーカー、スパイ活動の技能があるシノビ、狙撃メインのガンナーなど）

これらの職業が選ばれる・任命される要因として通常の調査隊が戦うことになるのは魔物などの屈強な存在だが、実働隊は任務の性質上交戦するのは人間が多い。
なのでわざわざ白兵戦をする必要が薄く、いかに相手を妨害・無力化・抹殺できるかといった対人戦能力が重要視される。 （もちろん調査能力も重視されるが）

派遣される任務の性質上、マトモな相手が少ないのでミズガルズ図書館の調査隊の中では例外的に古代遺物の使用許可が下りやすい。

ギルド『ミズガルズ実働隊』（X）